実務者のための非木造建築物耐震診断等技術者育成のための講習会
　　　　「ブロック塀等の耐震診断・改修設計を行うための現地の調査について」
　　　　　　　　「耐震補強計画案から実施設計まで -事例紹介-」
　　　　　　　　　　　　　　　　開催報告

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　主催　関東甲信越支部　JSCA東京
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　共催　公益財団法人　東京都防災・建築まちづくりセンター

日 時 ：2021年3月12日　(金)　14：00～15：40　(受付：13時15分～)
媒 体 ：ZoomビデオウェビナーによるWeb講習　　　　

　　　　　　　　　　　　　　-プログラム概要-
14:05～14:40 「ブロック塀等の耐震診断・改修設計を行うための現地の調査について」
　　　　　　　　　　　　　　　　　稲益 みち　（株式会社ジャスト）
14:50～15:35　「耐震補強計画案から実施設計まで -事例紹介-」
　　　　　　　　　　　　　　　　山内 哲理　（ティ・アンド・エイ アソシエイツ）

　来年度より開始される組積造塀調査業務が派遣業務に追加されることを受け、本講演会では、補強ブロック塀等について耐震診断及び補強設計のために行う現地調査に着目し、調査の方法やその注意点などについてご講演をいただきました。
日本建築学会編、全国建築コンクリートブロック工業会発行のブロック塀の診断カルテを引用して、実例を用いてブロック塀の診断方法をご説明いただくなど、わかりやすくご説明を頂きました。また、講演の中では規準書や指針等についても示していただき、より詳しく調べたい場合にも非常に参考となると思います。

　耐震補強設計の実例のご紹介として、耐震補強計画の提案から実施設計・補強工事までを行った建物について、耐震補強計画案の策定で配慮・苦慮した事を中心にご講演を行っていただきました。
「東京都緊急輸送道路沿道建築物の耐震化支援業務に関する協定に基づく　耐震改修計画案作成業務」の一環として補強計画を策案し、実際の耐震補強工事を行っていくために、住民説明を行っていく手順やそのご苦労等について説明をいただきました。マンション改修の難しさを改めて感じ、丁寧に住民説明を行いながら一歩ずつ補強工事を実現へ向けて進めていくことの重要性、その説明方法等が非常に参考となると感じました。

　講習会は62名申し込みの内、56名の方々の視聴をいただきました。前回に引き続きWeb講習会であり、一方向配信となるため参加者の皆様の様子はわかりませんでしたが、来年度から行われる組積造塀調査業務及び耐震診断及び耐震改修設計の一助となることを期待しております。